すごい長文になると思います。
最初は6月29日先週の日曜日でした。
その日私は大切な仕事で午前中出かけていました。
とても蒸し暑い日だったけど、お昼ごろには戻れる予定だったのでエアコンはつけず。
午後1時ごろに帰宅。
お留守番のご褒美になすびうりにおやつをあげようとした時に、
なすびが呼んでも来ない。立ち上がれませんでした。
こんなことは初めてだったのだけど、本当に蒸し暑かったので、
すぐにエアコンをつけて部屋を冷やし、様子を見ていると徐々に回復しました。
夜のお散歩はなしにしたけど、食事は完食。
熱中症になりかけてたのかな?と思っていました。
翌日には少し暑そうではあったけど、お散歩も普通に行き、食欲も旺盛。
普段どおりのなすびに戻っていました。
そして水曜日。
朝起きてみると、なすびがうまく歩けない。
散歩に行こうともしませんでした。
とりあえず、うりだけ連れ出し、戻ってからご飯を食べさせようとしたけど、
半分くらい食べたところで、口からぽろぽろとフードをこぼして、それ以上は食べません。
これは大変と思い、開院を待って病院へ。
まず触診で貧血がありそうとのこと、そして血液検査。
赤血球が通常の半分近くに下がり、血小板も少なめ、
そのほかの結果から、どこかから出血していることは間違いなさそう。
レントゲンとエコーで脾臓周辺に白い影があることが解りました。
容態の急激な変化から、予断を許さない状況と判断して、
先生は午後の手術の予定のワンコをキャンセルしてくれて、
緊急手術になりました。
おそらく脾臓摘出となるとのこと。
輸血と点滴の準備をすぐに始めたいとのことでした。
私はいったん帰宅、自宅で待機していました。
1時からの手術で、2時ごろ病院から電話。
先生の話では、原因は脾臓ではなく、その奥に血液のかたまりのようなものがある。
そこからじわじわと出血が続いている。
血液のかたまりは、そのまた奥へとつながっているけど、
その先は大動脈と接していると思われ、摘出には危険が伴い不可能。
腹膜内からは既に1リットルもの出血した血液を取り出している。
これ以上できることはなく、お腹を閉じてお家で過ごした方がいいのでは・・・とのことでした。
私はすぐに病院へ行き、実際に開いたなすびのお腹を見ました。
先生に見せてもらった血液の塊は、大きさはレモンくらい。
でもその奥は肝臓などの臓器が邪魔してまったく見えず。
私は先生の勧めに従い、お腹を閉じてもらってなすびを連れて帰宅しました。
麻酔から覚めるかどうか、意識が戻るかどうかも解らないと言われたけど、
その時にはなすびの意識は、朦朧としながらも回復していました。
余命は数日とのことでした。
その後、私はすべての予定をキャンセルして、24時間なすびに付き添いました。
手術の日は本当に呼吸も苦しそうで、ぐったりして、立ち上がることはおろか、
首をもちあげることもできず。
でも翌日には、表情も出てきて、お見舞いに来てくれたお友達に、
しっぽを振って挨拶をします。
食欲も出て、ヨーグルトや柔らかいパンなど与えると、
ガツガツと食べます。
トイレも何とか立ち上がり、自分の力で行くことができました。
その翌日にはさらに状態も良く、歩いてトイレに行き、水を飲み、
うりが散歩に出る時には、自分も行くものだと起き上がろうとして、
うりがご飯を食べているときは、なぜ自分は同じものを貰えないのかという顔をしています。
手術跡から少しずつ出血していたのも止まって、
苦しそうだった呼吸もちょっと落ち着き、楽に眠れるようになっていました。
なすびは、まだまだ生きる気力満々でした。
何かできることはないのか、先生と相談もしました。
でも、主治医の先生は、原因の除去が非常に難しい、これが限界との判断でした。
でも、どうしても諦めきれない私は、
セカンドオピニオンについて、考え始めていました。
でも、どこで?と思っていた矢先に、友人からメールがきました。
その日、行われたイベント(私も行く予定だった)で知り合った人が、
隣の市で開業しているいい先生を紹介してくれたので行ってみては?とのことでした。
これは絶対に何かの縁だと、すぐに連絡。
状況を説明したら、こちらでも検査したいので、とりあえず連れてきてくださいとのこと。
ネットで検索すると、その病院にはCTもあるとのことで、
CTで見たら、見えなかった血の塊の奥がどうなっているのかも見えるかも知れないという思いもありました。
翌日は雨で、なすびはあまり体調も良くなさそうだったけど、
7月2日土曜日、朝一番にその病院に車を走らせました。
3日前に手術をして、さらに麻酔をかけてCTを撮るというリスクも承知の上で、
CT検査を依頼。
その病院の院長先生であるS先生は、血液検査、レントゲン、エコー、そしてCTの結果から、
まず副腎からくる腫瘍があること、
そしてDICという血液の病気を併発しているという診断を下しました。
DICは人間であれば、末期の患者に見られる血液の免疫不全のような病気らしい。
(ヒトの医者に聞いた情報)
DICはなすびの場合は副腎の腫瘍が原因で発症していて、
それを治すには、元になっている腫瘍を取り除くしかないとのこと。
そして、CTを見る限りでは、腫瘍は大動脈からは少しだけ距離があり、
摘出も可能とのことでした。
ただ、なすびの体力が持てば・・・
このまま何もしなければ、1週間生きるのも無理と言われ、
時間もあまり残されておらず、決断を迫られる状況で、
私は手術を選択しました。
でも、今は出血が止まりにくいのでリスクが大きい。
入院して、DICの改善を試みてからの手術の方がいいということで、
その日に入院、月曜日に再度検査をしてから、
状況が良ければ手術しましょうということになりました。
そして、その時、うりの血液を輸血することになりました。
私は少しでも希望の光が見えたことで、
ここ数日の落ち込みから開放されてその土曜日を過ごしました。
日曜日に母から電話がありました。
「もし手術が失敗したら、その場で永眠させてやりなさい」と母は言います。
その言葉は、楽観的な私にストレートに差し込むナイフみたいなもの。
でも、母の言葉は、本当に的を得ていると思い、
そのことについて考える機会になりました。
連れて帰ってもおそらく、苦しいだけ。
自分だったら、あと数日しか生きられないのに、苦しい思いはしたくない。
でも、遠くの病院でその処置をしてもらうのは、やはりどうしても「イヤ」だと思い、
その日、主治医の先生に電話をして、すべてを話し、
もし、その手術に失敗して、まだ息がある状態で自宅に連れ帰った時は、
往診でその処置をしてもらえるかと聞きました。
先生は自分の力不足も、私の不義理も承知してくれ、
必要であれば、伺いますと言ってくれました。
これで、少し私にも覚悟ができました。
さすがに長文になりすぎたので、次回に続きます。
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